意志がないことを言い訳にしてませんか? 「後回し」にしない技術
こんな人向け
- 三日坊主になってしまう人
- 自分は意志がないからと諦めている人
- それでも何かをやり遂げたいと考えている人
概要
実行力を高めるための方法論について説明している本です。
実行力は「決心の段階」「実行の段階」「維持の段階」の3段階からなるとし、各段階別に実行力を高める方法を紹介しています。
ご紹介ポイント
特に紹介したい箇所を引用します。
多くの人は、実行力とはすなわち意志の力であり、意志の力は生まれつきの資質だと思っている。だから決心したことを三日坊主であきらめてしまった後で、自分を「意志が弱い人間だ」と責める人が多い。だが、それは誤った考えだ。
実行力は生まれつきの資質ではなく、学んで練習すれば誰でも開発できる、一種の「技術」だ。いつまでたっても行動に移せないのは、意志の問題ではなく、まだ効果的な方法を学んでいないからだ。
(prologue すぐに行動に移す人 先延ばしにする人)
マインドについてです。
もしこの部分に共感できない、納得できない方には、本書は合わないと思います。
何かを変えようとするときにいちばん大事なのは、自分が抱えている問題とその原因が何かを「知る」ことだ。問題をしっかり把握しさえすれば、解決するのはたやすいことが多い。実際に問題なのは、問題そのものよりも、自分の問題が何かをしっかり把握できないでいることなのだ。
アルコール依存症、肥満、浪費癖など、問題を繰り返してしまう人たちの多くに共通するのも、深刻な状況にありながら、自分の問題を正確に認識できないという点だ。そうした人たちは、問題の原因を外部に求め、自分の外に非難の対象を探し出す。
(第1章 決心する Decision Making)
何かを実行できない原因の1つとして、目的が明確になっていない場合が考えられます。解決したい課題・問題に対して目的設定をしていくと思いますが、そもそも課題・問題を明確にできていない場合、有効な目的が設定できるわけはありません。
都度、思い起こしたい内容だと思いました。
パーキンソンの法則が教えるひとつの教訓は、計画を立てる際には目標達成までに必要な時間を十分にとるよりも、多少短めにとる方がより効果的だということだ。多くの人が、成果を上げたければ時間をより多く投資すべきだと考える。ところが、時間がないから成果を上げられないのではなく、時間がありすぎるから成果を出せないことの方がずっと多いのだ。
〜中略〜
どんな状況であれ、すべてのことを全部やれる時間はない。だが、どんな場合でも、必ずやるべきことをやる時間はある。暗闇に入った人間の瞳孔が開くように、忙しくて差し迫ったとき、脳の情報吸収力は瞬間的に拡大する。
(第2章 実行する Taking Action)
パーキンソンの法則についての説明は引用から省きましたが、知りたい方はググってみてください。
あるある、、、と感じられる方、いらっしゃるのではないでしょうか。
(私は、仕事を振り返って思い当たる節がいくつか・・・)
充分な時間があるにもかかわらず、成果があがっていないと感じている方は、あえて時間的制約を設けてみるのもよさそうです。
人間は本当に重要だけれどもやりたくない仕事(頭を使わなくてはならない仕事)があるとき、単純な仕事(頭をあまり使わなくてもいい仕事)をすることで、ストレスから逃げようとする傾向がある。部屋の片づけをすることでやるべき勉強を後回しにしている学生だけに限らず、雑談をしたり、住所録を整理したりすることで、本当に重要な得意先への営業活動を後回しにする営業マンもこれにあたる。
(第2章 実行する Taking Action)
重要な仕事があるとわかっていながら、雑務に時間を使ってしまったりするんですよね。これを読んだことで解消するわけではないですが、「単純作業に逃げている」ことに気づき、行動を修正するためには、傾向についての知識を持っておく必要があります。
もしかしたら、あなたはまだ自分の実行力と粘り強さが足りないといって、自分を責めているのではないだろうか。だったら、歩き方と自転車の乗り方を覚えたときのことを考えてみてほしい。いま歩けて、自転車に乗ることができるのなら、あなたは決して意志薄弱な人間ではない。いまそれらのことができているのは、何度となく転んで、何度となく立ち上がることを繰り返しながら、それでもあきらめなかったからだ。本書の読者であるあなたには、そんな実行力がある。
(epilogue 毎日1%だけ、昨日と違うことを実行しよう)
本書を読み切ったあとに、背中を押してくれる内容です。